東北地方太平洋沖地震

被災地の方々に心よりお見舞い申し上げます。
ハタイ・クリニック一同

なおハタイ・クリニックは通常通り開業しております。

アーユルヴェーダ


アーユルヴェーダは、東西に走るヒマラヤ山脈を北側にそなえ南に向かい逆三角形にインド洋に突き出した土地、 インド亜大陸周辺で発展した世界最古の体系化された医学と言われています。 体系化されたというのはどういうことかと申しますと医学として以下の「どのような原因で、どのような理屈で病になり(病理学)、どのように治療するか(治療学)」、「体の働き・心の働きを説明する『生理学』」、さらには「環境・生活・衣食住・社会の営み・夫婦の営み・教育等など」、人間のすることなすこと全てが、その「一本の論理の紐」で編まれているということです。 その歴史は古く、3000年以上の歴史があると言われています。
 
その古き時代に生まれた故に古きものには現代人が失ってしまったようなものもあります。太古の人たちは現代人とはまた違った観点で『観察』をする力に大変すぐれていました。「大変、すぐれていました」というのはあくまで現代の私達の観点からであります。どのような事柄を観察してきたかと言いますと眼で見る世界や耳で聞く音・言葉等の五感からどのようにして「心」という現象が生じるのかから、また体と言うのは全て「食」で出来ている、そしてそれらがどのように構成されていくのか、そこから如何にして幸福や不幸を感じるのかを観察し、そしてそれらの知識を使いどのように生きていけば幸福を得ることが出来るのか、という全人的な、人の一生の寿命という観点より観察・思考を重ねて行きました。

私達、現代人は多くの情報をプロセスしていく事に関しては効率が上がってきたように思われますが、本当に小さな身体が織りなす音、声や静かな心でじぃ~っと観察する事で始めて分かる身体や心や環境の変化に対しては鈍感になりました。 動物が静かに雨上がりをまつように静かに雨宿りをするような人間の姿は都会からは、見当たらなくなって久しいと思われます。 静かな心で観察すること、 そして100年先、1000年先の長き長き時間のスパンで考慮することは無くなってきた事と思われます。
 
携帯電話・インターネット・通信機器を初めとする「現代の進歩」と同時に私達自身の意識の使いかた、身体の使い方も「変化」してきました。 私達にとって一つの便利なものは必ず大きな「変化」を生み出します。それらは私達の想像の産物でありイメージや意識の力から私達の手を通して「具象」として生まれ出てきた良くも悪くも「延長線上の身体」そのものといっても過言ではないと私は考えております。 私達の意識を変え、生身の身体そのものを変えていきます。 新しい科学技術の到来とともに変化する私たちの考え方・意識の使いかたは私達の身体の見方・対応方法にも良くも悪くも大きく反映されているとおもわれます。
 
現代の医学ではデータ化されて観察し実験をして再現化でき得ない事象に対しては「科学的に考慮することが不可能」とされています。 「○○年○月○日に見た風景は生涯わすれられない私の宝物」のようなものは皆様の人生の中でも多々あると思います。 現代の科学ではそのような「科学的になり得ない事象」であっても太古の科学では立派に考慮の対象になっております。 アーユルヴェーダでは「現象の観察、経験から得た知識の論理的処理、結論の実践による検証、法則(道理・合理性)の発見」という現代の自然科学の基礎とそう変わらない事を基盤において発展して行った形跡が文献の多くの詩節のなかに確認されています。 しかしながらその長き年月により発見され恐るべき記憶力により蓄積され得られた健康に生きていくための指南となる「道理」は人間が一生のうちに関係・経験するほぼ全てのもの、環境・気象から社会・教育から個人個人の違いにいたるまでをも一本の紐で結びあげてしまいました。食事・薬草はもちろんの事、生活方法、眠り方や困難を経験などから人間関係、言葉、心地の良い言葉から恐喝、景色、風景、匂いなどすべての事柄が「道理」にみあい合理的に状況に適当であれば治療に使われると言われています。
 
「生命の科学」とよばれるようにアーユルヴェーダは大変、科学的な論理をその背景に持っているというのがインド歴史学者の雄、D・チャットーウパーディヤーヤ教授の論点であります。 大切なことは太古の観察方法においての多くの現代人の生命・世界観にはない視野であり、 そこに再度、立ってみることで医学を初め、健康な人生、幸福な人生を考えるときに大きな助けになるとおもわれます。
 
QOLという言葉も聞こえるようになり久しいですが多くの場合は「肉体の機能としての健康」という事が大きな感心事となっているように伺われます。 アーユルヴェーダにおいてはそれら日常の心持ち・質的幸福感を重要視する事が大きな特徴と言えると思えます。 さすがインド・ヨーロッパ語族の考えた医学というぐらいです。 様々な意見があるのでしょうが、 哲学・論理学を用いて理詰めで話を展開して行き、そんな世界観から「幸福な人生の定義」、「有益な人生の定義」や「人生の目的」なるもにまで話を展開して行きます。 俗に右脳言語民族とよばれる我々、日本人には「理屈っぽさ」が強すぎる嫌いがあるのかもしれません。 しかしその大きなを生命観は「ただ寿命が長いだけの長寿」は考えずに、死を包括し、生きるに値する人生の豊かさ、働きとしての身体、関係性の中の個と言ったように人間存在のあらゆるレベルを考慮にいれる医学であること、そしてそれらを一本の紐で結びあげようとしている事が大きな特徴であると思います。
 
アーユルヴェーダは生命の誕生から死への旅をより健やかに生きる為の英知と言えます。
私たちの日常の生活の中、感じること、交わること、食べること、眠ること、考えることなどの中にこそ病の原因になるものがあり、薬になるものがあると考えます。
『日常を健やかに生きる』ことがそのスタートでありゴールでもあります。
ぜひアーユルヴェーダの世界にふれてください。

アーユルヴェーダ

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